夫と私

よくあるタイプの女オタクの私とサッカーが好きな夫の話

好きな物語

漫画をたくさん買って読むし、小説や映画もそこそこ摂取する方だと思う。フィクションが好きなのだ。

人に好みを聞かれるときは「天才の変人が出てくるのが好き」と言うようにしている。あと、正しさとか言わない物語が好きだ。

だって人間の生活は全面的に正しくないのだ。生き物を殺して食べているし人を傷つけることもある。そうしようと思っていなくても人間はいろいろと間違うのだ。

Instagramでは不倫や浮気された人が体験談を投稿し「相手はクズ」「バチがあたればいい」みたいなコメントが殺到するがそれだって良いか悪いかで言えば悪いことだ。私はつい「悪い」とされる人に感情移入する癖があり、子供の頃から私もいつか悪いことをするんだな、人を殺したりしたらどうしようと考えることがたまにあった。

関係ない話になってしまった。私は森博嗣のS&Mシリーズや映画の「イミテーション・ゲーム」、「ベイビー・ドライバー」、漫画だと最近は「ブルーピリオド」「波よ聞いてくれ」、高野雀作品全般が好きなのだ。

好みが合う人お友達になりましょう。

攻殻機動隊」(押井守が撮った劇場版)が一番好きだ。最初は確か中学生かそこらの頃に見て、あまりよくわからずに絵の美しさを眺めていたけれど、最近これは未来の中二病の話なんだなと思うようになった。

素子は私は人間じゃないのでは?ということをずっと悩んでいるが、いくらバトーに慰められても満足できない。素子は本当は理想の自分になりたくて、今の私は本当の(理想の)私じゃない、と嘆いているのだ。

だから人形使いに融合を求められて受け入れる。台詞上は迷っているような表現もあるが、多分渡りに舟と思ったのではないだろうか。

少佐と呼ばれた女も人形使いと呼ばれたプログラムもいなくなり、素子は自分の理想の自分になった。続編とされる「イノセンス」でバトーは可哀想なほど素子を心配しているし、職場も素子がいないせいで大変だっただろうし、よく考えると迷惑ばかりかけている。でも素子は何も気にしていない。一番必要だったものが手に入ったからだ。

自己実現ってこういうことなのかもな、とふと思った。