夫と私

よくあるタイプの女オタクの私とサッカーが好きな夫の話

敬語の起源

先日中学時代の部活動の顧問のことを書いて、思い出したエピソードがあるので記録しておく。最近は忘れるのが怖くてなんでも書いておきたい。特に昔のことはいつ忘れてもおかしくない。

 本当に人数の少ない部だったが、私が3年生になるころには1年生のころの2倍くらいに人数が増えていた。各パートに新入生が配置された頃だったか、顧問が人を集めて次のような話をしてくれた。

これまでは人数が少なかったし、部員それぞれが親しかったのであまり言葉遣いとか規律について厳しい指導はしてこなかったが、人数が増えてくると親しさでカバーできる部分が少なくなって、その分敬語のように形式でカバーしなければならないことが増える。敬語は後輩から先輩に使うものだが、先輩が後輩に対して常日頃の気遣いや指導をしていれば、自然と後輩が敬意を持つようになり、それが言葉に現れる。だから敬語を使わないとか、部内の規律が守られないのであれば、守らない後輩が悪いのではなく、守らせるような手本が見せられない、敬意を抱かせる指導ができない先輩が悪いのだから、まずは先輩であるあなた方から態度を変えていきなさい。

今の自分の視点から言葉を補った部分が多いが概ねこのような内容だったと記憶している。中学生の私は難しいな、そんなことできるだろうかという感想を抱いた覚えがあるが、今となってはどんな組織や関係でもそうだろうと思う。若い人がルールを守らなかったり、失礼な態度をとるのは、相手が無礼な人間だからではなく自分がそれに値する人間と思われていないからではないか、という考えを常に持っていたい。