夫と私

よくあるタイプの女オタクの私とサッカーが好きな夫の話

ピンク

小さい頃は、いろんな色から選ぶ機会があると青や水色のものを選んでいた。そろばん教室で使うそろばんのカバーも青色だった。男の子用と言われていたけど、先生が好きならどうぞという姿勢だったのと、その日たまたま(女の子用の)赤は在庫がなく、後日受け取りとなってしまうことが原因だったと思う。(未だに、欲しいと思っているのに待たねばならない状況が苦手だ)

女の子っぽくしないのがカッコいい気がしていたが、厳密には女の子っぽくしてもなりきれはしない、本当に可愛い子には負けてしまう、だから私はそこで戦ってるんじゃないですよと言いたかっただけなのかもしれないと最近思う。

子供の頃から「可愛い」と褒められることはなかった。空気が読めず人見知りが激しいので「可愛い」女の子のように振る舞うこともできなかった。数少ない特技である「勉強」をしていれば「可愛い」じゃなくても怒られたりはしなかったし、習慣を変えるのが苦手な私は無理に「可愛い」を目指すよりは、逃げ回るほうが楽だと考えていたんじゃないかと思う。

大人になってから、これというきっかけがあったわけでもないけれど、赤やピンクのものを持ったり身につけたりすることが好きになった。むしろ放っておくと小物類が前部ピンクになってしまうくらいだ。スカートも履けるようになった

もちろん今まで通りカッコいいものも好きだけど(この冬にずっと憧れていたボマージャケットを買った)、可愛いものも愛することができるようになって自由になった気がする。もしかしたら昔から可愛くなってみたい気持ちはあったのかもしれない。何が解決してくれたのかはわからないけど、もしかすると、大人になって繊細さが失われたせいかもしれない。鈍感になるといいこともある。