夫と私

よくあるタイプの女オタクの私とサッカーが好きな夫の話

線を引くということ

ある日の打ち合わせで上司が出してきたグラフに曲線が引かれていた。

……なぜ?

なんでそうしたいのか理解できず質問したが、明確な回答は得られなかった。

グラフをどう作るのかというのは技術者にとってとても大切なことだと思う。少なくとも私はそういう教育を受けた。

基本的に、信じられるデータであるのは、実際に測定したデータをプロットした点だけ(点も真実であるとは限らないけど、その測定をしたときにそのデータが出たということは事実なので、信じる前提で話をしないといけない)であり、それに対して線を引くと言うことは自分の考えを表現するということである。点と点の間にも、ちゃんと条件を振って測定すればデータを取ることができる。しかし無限に点を増やすことはできない。だから、点から予想される間のデータを線で表現する。データを解釈した人によって線の引き方が違っている可能性ももちろんある。

点と点を直線で繋ぐのであれば、とりあえず傾向を見たい。理論が整った近似式がない。適当な式に当てはめて思い込みを作りたくない。

直線近似など、近似式を使うのであれば相関性をアピールしたい。理論に則ったデータが取れていることを示したい。

提示されているデータは全て読み取って、余さず組み合わせて考えなさい、それは必要だから提示されているデータです。という教育を受けたので、描かれた謎の曲線(多分スムージング?)を見て混乱してしまった。

しかも作った本人は特に理由もなくそうしたらしい。

そんなことあるのか????

本当にビックリした。データに対する意識が低すぎるのではないか。怒りとも呆れともつかない感情が去来したが、そういうことを言うための打ち合わせではなかったのでやめておいた。

しかし、なぜ曲線だったんだ。細かいことが気になりすぎて、今日も仕事が進まない。